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【キャリア】司法試験を諦めて就職しようと思う

GWに突入ですね。 新卒さんも中途さんも、就職活動は小休止でしょうか。 旧ブログへのコメント欄で、こんな質問を頂きました。 --------------------------- 国家試験(法律系)を30歳まで目指していまして、 結果的には合格出来ませんでした。今32で 一番長い職歴は1年1ヶ月です。(中略) 案の定書類選考で落とされます。履歴書と職務経歴書でどのような仕事をし、結果を残してきたかを誇張して 書いていますが、面接には呼ばれません。   このような経歴でも①面接してみたい。 ②雇ってもいい。 と思わせる手段はあるでしょうか? --------------------------- 何の職種への応募だったのか忘れてしまいましたが、採用担当になりたての頃に、司法試験を諦めた方の面接をしたことがありました。まだ、上司と一緒に二人組で面接をしていた頃でした。 当時、私は周囲に司法試験を目指す人もいなかったので「司法試験を目指したが諦めた」という状況がどういうものなのかよく理解できず、その点について色々と面接の中で質問をしました。 「なぜ諦めたのですか?」 「未練はないのですか?」 「司法試験を諦めた今、どういうことをされたいと思っていますか?」… 面接が終わった後で、上司にこう戒められました。 「あのね、君みたいなのんきな人生を送っている人にはわからないかもしれないけどね、司法試験を志すっていうのは、本当につらいことなんだよ。彼は、30歳?(面接に来られたのは、ちょうどその頃合いの年頃の方でした)今まで、大学を卒業して数年間、必死で司法試験の勉強をしてきたんだよ。それこそ、1日12時間とかね。考えられる?君、そんなに勉強したことある?」 「プルプル(いえ、ないです。)」 「それでも、司法試験っていうのは受かるかどうかわからないものなんだよ。努力がどうこうの問題もあるけど、金銭的に本人が勉強し続けられる環境を周囲が用意できるかどうかという問題もあるし、 年数が経つにつれ両親が年を取ったりしていくと、本人の気持ちも焦るよね。」 「はあ、なるほど。気楽に生きてる自分には想像つかない世界です。」 「だから、司法試験を諦めた人に対して、『へー、諦めるんですか。本当にいいんですか?』みたいな態度は実に失礼なんだよ...

【新卒】就職決まらないし資格でも取るか

まだちょっと早いかもしれませんが、そろそろ内定のない新卒さんは焦りを感じ始める時期ではないかと思います。 以前も記事にしたことがありましたが、( 【新卒・キャリア】資格って、正直そんなに重用じゃないと思う事 )資格をとったら何とかなるかもしれない、というのは幻想です。特に事務職においては。 ユーキャンなんかのサイトを見ると、「 資格を取りさえすれば未来が拓ける」と勘違いしてしまいそうになりますが、それは幻想なのです。資格ビジネスですからね。 ただ、以前の記事では「それだけで食べていけるって、医師と弁護士だけだろ」と書きましたが、最近は、もうちょっとあるよなあ、と思っています。 保育士と調理師です。 保育士さんは、肉体的にも精神的にも結構タフな仕事なので常にどこかで人材を募集していますし、調理師はいざとなったら最近の和食ブームに乗って海外で働くというウルトラCもあったりします。 ですが、不思議なことに「就職難に伴って、保育士の資格が大人気!」「調理師免許は今やステータス?」みたいなニュースは聞きません。 おそらく、保育士も調理師も、「好きな人」が志すものであって、興味がないけど就職のために、と目指すことはあまりないからなのではないかと思います。 ですが、本質的には事務職に関連する資格も同じなのです。 別に興味はないけど就職に有利なんじゃないかと思って取った資格、なんていうのには大した価値はありません。やっぱり好き(=興味がある)じゃないと続けられないですし、一定以上のパフォーマンスは期待できません。 残念ながら、持っているだけで事務職に採用されやすくなる資格、なんていうのはないのです。もし資格を取ったとしても、そのあとはずっと自分で勉強研鑽あるのみです。 いやほんと、残念ながら。 【関連記事】   【新卒・キャリア】資格って、正直そんなに重用じゃないと思う事

【新卒】負けず嫌いって素晴らしいと思う事

先日、職場の人々と話をしている時に、 「どういう新卒がいいと思うか」 という話になりました。 頑張り屋さん、真面目な人、素直な人…意見がありまして、ウンウンそうですねえ、と話を聞いていたのですが、「どう思います?」と話をふられ、ちょっと悩んだ結果、答えたのは、 負けず嫌いな人がいい ということでした。 社会に出て働いていると、自分の勤める企業の業界でのポジショニング、関わっている製品の価値、社内での自分の立場…、そういった自分を取り巻く環境と自分自身についてある種の理解が進んで行きます。自分はスーパースターではなく、普通の働く人なんだということも。 そうなってくると、 「まあ、こんなもんかな」という一種の妥協点と言いますか、落としどころと言いますか、仕事に関しても自分自身に関しても、自分なりの達成できそうなゴールをチラ見しながら生活していくわけです。 良く言えば大人になる、悪く言えば現実にまみれて理想を忘れていくのです。 もちろん、理想を忘れず大志を成す人もいるわけですが、平々凡々な社会人としての現実感としてはそんな感じです。 ですが、そこに、 「うちはあそこの会社に負けてるじゃないですか。もっとこういう風にすべきだと思うんです!」「1番を目指せるようなサービスを、製品を提供すべきじゃないんですか!」 という汚れを知らない意見を言う新卒さんが入ってくると、口では「お前なー、甘いんだよ。」とは言いつつも、ガーンとショックを受けることもあったりするわけです。 こういうショックは嬉しいです。 これが、妙に物わかりのいい新卒さんで、「ですよねえ、うちは所詮、業界3番手ですからねえ。」みたいなことを言っていると、なんだか逆に「いや、そうは言ってもさ、お前ちょっとは…うん、まあいいや」みたいなことを言いつつ、心の中で「だから最近の若い奴らは…」とつぶやくことになります。 自らの希望や野望や努力のなさを棚にあげているくせに、それを新卒さんたちには求めている汚い大人の姿勢が丸出しではありますが、やっぱりそういう仕事に対する負けず嫌いさっていうのは、社会を知らないだけに、その分持っていてほしいなあ、と思う次第です。 しつこいようですが、あくまで平凡なサラリーマン視点なので、夢と希望いっぱいの新卒さんたちに対しても「お前ら...

【新卒・キャリア】上昇志向が強すぎる人

今日は、先日の 【新卒・キャリア】上昇志向がない人  の部分的に続き。 上昇志向ってやつはなかなかの曲者で、なさすぎるとそれはそれで苦労しますし、ありすぎるとそれはそれで苦労します。 一口に「上昇志向」と言っても、色々なタイプがあります。  例えば、「競争させたほうが伸びる」という話は、人事だけでなくどこの職場でもよく言われることです。これは「上昇」というよりは、負けたくない、という「並列からの脱却」(言葉が変ですけど)という意味合いが強いと思います。 これと反対に、「マイペース」という言葉もあります。こういうタイプの人は誰かと比べるよりも、過去の自分自身と比較したほうがよい、というやつです。「こないだはこれくらいできてたから、今日はこのぐらいいけるかな?」と言われると燃えるタイプですね。 競争志向型とマイペース型、というこの2つは人間のタイプ論として一般的なものですが、私が理解している「上昇志向が強すぎる人」というのは、どちらとも少し違います。 上昇志向が強すぎる人というのは、 何かに取り憑かれたように上を目指し、自らを叱咤激励し、犠牲をものともせず、自分を上へ上へと導こうとする人達 です。常に更なる高みを目指しているので、決して安息の地を手に入れることはないように見えます。  私が今までに出会った人の中での経験でしかありませんが、このタイプの人々は、とても優秀だけれども、身の内にどうしようもない劣等感を抱えていることが多いように思います。  もちろん、このエンジンがうまく動いている時には、とてつもない威力を発揮します。他の誰よりも必死に、それも長時間働き、成果に対しても貪欲だからです。 ただ、何かにつまづいたり、思うように事が運ばなかったり、チャンスを与えられなかったりすると、 その強力すぎるエンジンをもてあましてしまいます。 もし、就職・転職活動中のあなたが、こういう志向を持っている方だとしたら、まずは辛抱することが肝心です。いつかきっと花開くときがくるはずなので、そのためのチャンスを逃す事ないよう、自暴自棄にならずにただひたすらに狙い続けるしかありません。 書いていてふと思ったのですが、戦後の日本が急成長を遂げたのは、こういう燃えるような上昇志向を秘めた人達が多かったか...

【新卒・キャリア】上昇志向がない人

キャリア採用であれば 「今後10年間のあなたのキャリアプランを教えてください」 、新卒採用であれば 「30歳になったときにどうなっていたいか教えてください」 等、将来像に関する質問は面接において必須です。 ここで「はい、30歳になる頃にはマネージャー職に就き、部下は5名ほどでしょうか、彼らに指示をしながらバリバリやっていたいと思います。」といったようなことを本心から言えればいいのでしょうが、残念ながら私はそういうタイプではありませんでした。 一応、言うには言いましたが、我ながら笑ってしまいそうでした。そんなこと、1ミリも思っていなかったので。偉くなりたいなんて、全く思っていませんでした。 新卒採用の時にはそんな感じでしたが何とか就職し、その後働き始め、転職し、今ではなかなかいい年になってきました。 しかし、相変わらず「偉くなりたい」という思いはありません。ありませんが、一応マネージャー的な仕事をしています。それは別段イヤイヤやっているわけではなく、必要だと思ったのでやらせてもらっています。 新卒にしろキャリアにしろ、面接の場では自分を偽ることもあると思います。 「こういうことができます。」「こういうことをしてきました。」という事実を偽ると経歴詐称になりますので、「こういう事をやりたい。」という自分自身の志向を相手の会社にあわせて偽ることが多いと思います。 キャリア採用であれば10人中7人が「将来、御社の中で責任あるポジションに就きたい」と言い、新卒採用であれば10人中8人が「30歳になる頃には、御社の中でマネージャーとして活躍していたい」と言います。 それら全てが嘘だとは言いません。特にキャリア採用の場合、7人中3人くらいは本当にそう思っているでしょう。 ですが、別に上昇志向が強い人だけ、リーダーシップを取れる人だけを企業は求めているわけではないのです。社員が100人いて、100人ともリーダーシップを取りたい人だと状況が混乱します。多くて20人もいればいいのではないでしょうか。 これといった上昇志向がない私が、それでもそれなりに仕事をしていけているのは、仕事が結構好きだということと、それなりに責任感を持ってやっているからだと思っています。 働いて行く上で必要なのは、上昇志向や出世意欲だけではないのです。 だから...

【新卒・キャリア】履歴書を三つ折りにするのはやめてください

今日は久しぶりに履歴書に関する小ネタです。 過去にも、履歴書に関するあれやこれやはよくネタにしていますので、基本方針として 「丁寧に書こうという姿勢が大事」 であるという、これに尽きるわけなのですが。 履歴書を購入すると、大抵の場合封筒もついてきます。「履歴書在中」と赤い枠で囲われたやつですね。なのですが、なぜか4枚〜5枚入っている履歴書の場合でも、大判の封筒は1つか2つだけで、あとは通常サイズの封筒が1つか2つ付いていたりします。 この通常サイズ(長形3号、4号と呼ばれるもの)の封筒が曲者です。 履歴書は紙質がしっかりしているので、 三つ折り・四つ折りにされると、何かとかさばって大変なのです。 しょうもな・・、と思われるかもしれませんが、書類仕事の多い採用担当者にとっては、かなり死活問題だったりします。履歴書が折られていることで、うまくコピーできなくてイラつき、面接の場で机の上に置いても折り目をのばす手間にイラつき、保管するにもかさばってイラつき、イライラづくしです。 大きめサイズの封筒に入れるために、わざわざ別に購入している方もいるはずです。そろそろ文具メーカーの方にも気づいて頂きたいのですが、値段が数十円高くなってでも、封筒は全て履歴書を折らなくても入るサイズのものをセットで販売して欲しいところです。まあそもそも、B5版の履歴書がいまだに主流なのが諸悪の根源のような気もしますが。 そして、これは一般的な習慣だと思いますが、 「重要な書類は折らない」 ものです。 契約書も折りません。折られてヨロヨロになっていたりすると、ああー、なんかそういう常識がない人なんですね、と思ってしまいます。 というわけで、履歴書を入れる封筒は、茶封筒でもいいので折らなくても入れられるサイズのものを断固としてお勧め致します。 さらに、できればクリアフォルダに入っていると採用担当者はちょっぴり嬉しいです。 ま、合否にはたいして影響しませんが、結果的に採用した人の履歴書をチェックすると折られてない率が高いのではないかと睨んでいます。 【関連記事】 【キャリア】履歴書は手書きにするべきか? 【新卒・キャリア】履歴書のハンコが斜めだとやる気がないか 【新卒】手書きエントリーシートはところどころ大文字がよい 【新卒・キャリ...

【新卒・キャリア】評論家はいらない

「御社は○○のポジションを狙うべきです」「○○をするべきです」、という発言を面接で時折耳にします。 志望している企業の状況を把握しているのは素晴らしいことではありますが、残念ながら、面接で繰り広げられるこういった提案に対して、心を動かされたことはあまりありません。特に新卒採用の場合は皆無と言ってもいいです。 こういった提案に対する面接官の応答バリエーションは、基本的にはこれだと思います。 「で?そのためにあなたは何ができるんですか?」 まあ、もうちょっと言葉は選んでるはずですけど。 キャリア採用の場合には、応募者の方が面接でこういう発言をするということは、このあとに 「私は、前職でこういう実績があるので、御社で○○を実現するために、具体的にこういうことができます。」 という文句が続きます。応募者の方が描いているイメージと自社の状況が合致するか、できると言っていることが本当にできるのか、ということを面接で判断していきます。 ですが、新卒さんの場合はそうもいきません。 「○○をすべきだと思うんです!」 「おっしゃるとおりですね。では、そのためにあなたは何をしますか?」 「えーと、そうですね、それはわかりませんが、○○とか・・。」 「なるほどですね(苦笑」 なんて流れが繰り広げられたりします。(意地悪な例ですが) 「○○をすべきだ」と言うな、という意味ではありません。よほど的が外れた分析と持論を繰り広げているのなら別ですが、一般人から見て「こうしたほうがいい」と思える事実があるなら、それは確かにそうなのです。ただし、もちろん企業側もそれは重々承知しているはずだ、ということを考慮に入れたほうがいいです。 基本的に、企業にとって必要なのは「論じる人」ではなく「行動する人」です。「行動して成果をあげる人」ですね。 だから、「○○をするべきです。なぜやらないのですか?」ではなく、「○○をするべきです。こういう風にやったらいいと思うんです。」というスタンスが喜ばれます。 企業の抱えている問題点だけを指摘して、「企業研究もばっちりだぜ!」と見せようとしても逆効果になる可能性がありますが、そこに、稚拙でもいいから自分なりのアイデアを添えてみるだけで、印象はぐんと変わります。自社のこともよくわかっているし、自分...