2013年12月2日月曜日

【新卒・キャリア】「抽象化して語る」ことと、「抽象的なことしか言えない」のはものすごく違うこと


12月になりまして、ついに新卒の就職活動が解禁されましたね。

ところで話は変わりますが、最近この本を読みました。
人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか』 です。
技術書等以外のビジネス書はほとんど読まないのですが、これは「スカイクロラ」シリーズを書いている森博嗣氏の著作だということで読んでみました。わりとスイスイ気軽に読めます。


 

どういうことが書いてあるのかについては実際に読んでみて頂ければわかりますが、「抽象的に考える」ことが主題のひとつでした。

世の中(特にビジネスの世界)では、「具体的に具体的に」と具体的に物事を語らせようとするが、学問の世界ではその反対に「抽象的に語れ」と言われる。みんなもっと先入観をなくして抽象的に考えよう、いったようなことが書かれていました。



たしかに、

「具体的に語れ、具体的にだ!!!」

という質問の仕方は、新卒キャリア問わず面接の中でよく使われます。

「なぜ、あなたは以前の職場で成功したのか?」という質問や、新卒さんの面接であれば「あなたが将来やりたいと思っていることを具体的に述べてください。」とか「学生時代に頑張った事はなんですか?具体的に述べてください。」とか、それこそすべての質問に「具体的に」という枕詞がついていると言っても過言ではありません。


これはなぜかというと、面接(特に新卒の)では「抽象的なことしか言えない」人がものすごく多いからです。「私は、サークルで主将役を務め、みんなをひとつにまとめてきました。」と言われても、具体的なエピソードを教えてもらわないと、面接官は納得ができません。

「ものすごくまじめで几帳面な人間です。」と自己紹介されるよりも、「ものすごくまじめで几帳面な人間です。いままでの人生で遅刻をしたことは、たったの1回しかありません。」と言われたほうが、人柄が伝わるのです。




しかし、そうは言っても、面接官は必ずしも具体性ばかりを求めているわけでもありません。

たくさんの具体的なエピソードを、本人はどのように捉え、理解しているか。結果として何を考えているか。具体的な事象を総括するには、抽象化の能力が必要です。

仕事でもアルバイトでも、新入りの人に何かを教えるシーンを想像するとわかりやすいんじゃないかと思います。「こういう客が来たら、こうする。」「こういうことがあったら、こうする。」といった具体的な対応や方法を教えるとともに、あなたは大原則のルールを伝えようとするはずです。「つまり、お客さんの要望にはできる限り答える、ってことだよ。」 とか。


「抽象化して語る」ことと、「抽象的なことしか言えない」のは、一見、似たようなものであっても全く異なる性質のものであると同様に、具体的なだけの説明は、単純に事実の羅列でしかなく、本質的にものごとを理解しているとは言えません。

面接の中で重視されているのは、その発言の 具体性と抽象性のバランス なわけです。